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部活動の地域展開の保険ガイド|事故時の補償と兼職兼業教員の注意点

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本記事では、誰がどの保険に加入するのか、掛金の水準はどの程度か、補償されないケースは何か、兼職兼業教員が指導にあたる際の留意点などを、公表資料に基づいて整理します。

【本記事における名称について】本記事では、文部科学省のガイドラインに基づく正式名称「地域展開」を基本として使用します。ただし、現場での認知度を考慮し、「地域展開(地域移行)」と旧称を併記します。

※掛金・補償額は年度ごとの商品改定により変更となる場合があります。本記事に記載の金額は、各表に示した基準年度のものです。

SECTION 01保険の見直しが必要な理由

部活動の地域展開(地域移行)において保険の設計を見直す必要が生じるのは、活動の管理主体が学校から地域へと変わるためです。

学校の災害共済給付は対象外

学校部活動でのケガや事故に対しては、独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)の災害共済給付が適用されてきました。

一方、地域クラブ活動中に発生した災害は学校の管理下とは認められず、給付の対象にはならないとされています。

また、地域クラブ活動を行う団体等は、災害共済給付制度に加入することもできないとされています(同センター法第3条に定める学校および附則第8条に定める保育所等に該当しないため)。

同センターのQ&Aでは、地域クラブ活動中に発生した災害については、地域クラブ活動の運営主体が責任を負うことになる旨が示されています。

そのため、地域展開(地域移行)にあたっては、民間の保険制度を活用した補償体制の整備が求められます。

運営団体や指導者が負い得る損害賠償責任

保険の整備が不十分なまま事故が発生した場合、運営団体や指導者が法的責任を負う可能性があります。

地域クラブ活動の運営団体や指導者等は、活動中に使用・管理している施設や設備などを損壊した場合、あるいは第三者の身体に障害を与えた場合に、民法上の以下の責任が適用される場合があるとされています。

  • 不法行為責任(民法第709条):故意または過失により他人の権利等を侵害し、損害を与えた場合の責任
  • 債務不履行責任(民法第415条):債務の本旨に従った履行がなされず、損害が生じた場合の責任

高額な賠償が生じた場合、クラブの運営や指導者の負担に大きな影響が及ぶ可能性があるため、事前の備えが重要となります。

認定制度における保険加入の位置づけ

ガイドラインでは、地域クラブ活動に関する認定制度の認定要件として「適切な安全確保の体制が確保されていること」が示されています。

この認定要件に関する具体的な確認事項のうち、保険に関するものとして「参加者及び指導人材が、自身の怪我等を補償する保険や個人賠償責任保険に加入していること」が挙げられています。

なお、安全確保体制の確認事項には、このほか生徒の健康状態や気温等を考慮した適切な活動、施設・設備等の点検、緊急時の連絡体制の整備、事故等が発生した場合の対応や責任関係の明確化も含まれます。

つまり保険加入は、すべての活動に一律に課される法的義務というより、認定地域クラブ活動として認定を受けるうえで確認される事項として位置づけられています。

SECTION 02必要な保険の全体像

部活動の地域展開(地域移行)に向けた保険は主に2つあります。

1つ目は「生徒・指導者自身のケガに備える傷害補償」です。2つ目は「他人にケガをさせたり物を壊したりした際の、法律上の賠償責任(対人・対物賠償)」への備えです。

個人向けの保険と、団体・法人向けの賠償責任保険を組み合わせて設計することが一つの考え方となります。

対象者必要な補償の役割保険の例
生徒自身のケガと個人の賠償責任への備えスポーツ安全保険
指導者自身のケガと個人の賠償責任への備えスポーツ安全保険
運営団体団体としての管理責任や施設の賠償リスクへの備え地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度/スポーツ・文化法人責任保険 等
対象者ごとに必要な補償と保険の例

加入できるかの要件

補償内容の比較の前に、自団体が加入対象に該当するかを確認する必要があります。制度によって加入単位や要件が異なります。

項目スポーツ安全保険地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度スポーツ・文化法人責任保険
運営主体公益財団法人スポーツ安全協会公益財団法人日本レクリエーション協会(団体保険契約者)公益財団法人スポーツ安全協会
加入単位社会教育活動を行う4名以上の団体運営団体(※協会の会員に限る)社会教育活動を実施する法人
主な加入要件団体単位での加入市区町村等が認定した「認定地域クラブ活動」であること加入団体が法人格を有すること
補償の主対象構成員個人(参加者・指導者)運営団体・その役員・指導者等法人
参加者の傷害補償-(賠償責任を対象とする制度)×
各保険制度の加入要件の比較

※スポーツ安全保険およびスポーツ・文化法人責任保険の要件は、スポーツ庁が令和7年度の「あらまし」をもとに整理した内容に基づいています。 ※「地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度」の要件は、2026年度の制度案内に基づいています。なお、認定制度には、原則として令和8年度末まで認定を受けたものとみなすことができる経過措置が設けられています。

1. 生徒・指導者のケガと個人賠償に備えるスポーツ安全保険

地域クラブ活動における個人向けの補償として広く用いられているのが、公益財団法人スポーツ安全協会のスポーツ安全保険です。

団体での活動中(団体の管理下における団体活動中)に加え、団体が指定する集合・解散場所と被保険者の自宅との通常の経路往復中の傷害・賠償責任事故および突然死が補償の対象とされています(学校および保育所の管理下の活動は対象外とされています)。

なお、集合場所へ向かう際に自宅内で発生した事故は、往復中の事故には含まれないとされています。

同保険は、スポーツ庁からの要請を受け、2023年度より「災害共済給付制度」と同程度の補償内容になるよう改定が行われました。

加入区分掛金死亡後遺障害(最高)入院日額通院日額
A1:子ども(中学生以下)※特別支援学校高等部の生徒を含む800円3,000万円4,500万円4,000円1,500円
A2:大人(高校生以上)の文化活動・ボランティア活動・地域活動800円2,000万円3,000万円4,000円1,500円
C:大人(高校生以上)のスポーツ活動(指導・審判を含む)・64歳以下2,000円2,000万円3,000万円4,000円1,500円
B:大人(高校生以上)のスポーツ活動(指導・審判を含む)・65歳以上1,200円600万円900万円1,800円1,000円
加入区分と掛金・補償額(令和8年度 スポーツ安全保険のあらましに基づく)

※上記は令和8年度の一部の内容です。掛金・補償内容は商品改定により変更となる場合があるため、予算計上の際は最新年度の「スポーツ安全保険のあらまし」でご確認ください。

2. 運営団体の賠償リスクに備える保険

個人向けの備えだけでは、運営団体が管理者として負う責任や、借用した施設・設備を破損した場合の賠償リスクをカバーできない場合があります。

団体を被保険者とする保険としては、以下のような選択肢が挙げられます。

(1)地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度(公益財団法人日本レクリエーション協会)

地域クラブ活動中の偶然な事故で第三者に対して法律上の損害賠償責任が発生した場合に、運営団体や指導者等が支払うべき賠償金に備えるための制度です。

施設所有(管理)者賠償責任保険に、地域クラブ活動事業者特約をセットした構成となっています。

主な内容(2026年度制度案内に基づく)

  • 掛金(生徒1名あたり):300円(保険料200円+制度運営費100円/税込)
  • 保険期間:2026年10月1日午後4時から2027年6月1日午後4時まで(8か月)
  • 申込締切:2026年9月15日/掛金振込期限:2026年9月24日
  • 施設所有(管理)者リスクの補償:対人・対物共通 1事故につき1億円(自己負担額0円)
  • 管理財物リスクの補償:1事故・保険期間中につき1,000万円(自己負担額5万円)
  • 支払対象となる保険金:損害賠償金、損害防止費用、求償権保全費用、緊急措置費用、争訟費用、協力費用

補償の対象者(被保険者)は、運営団体、その役員、および指導者等です。

運営団体には保護者会、総合型地域スポーツクラブ、市区町村スポーツ協会、スポーツ少年団、文化芸術団体などが該当し、いずれも公益財団法人日本レクリエーション協会の会員であることが要件とされています。

指導者等については、市区町村から認定を受けた中学校における地域クラブ活動において、市区町村または運営団体と書面等で契約書を交わし、謝金等の報酬を受ける指導者・補助者・引率者が該当します。

加入にあたっては、市区町村が認定した「認定地域クラブ活動」であることに加え、協会への入会申込(入会金1,000円)が必要とされています。

また、生徒(部員)数は直近の1年生・2年生・3年生の最大合計人数で報告することとされています。

(2)スポーツ・文化法人責任保険(公益財団法人スポーツ安全協会)

法人が行う社会教育活動の遂行に起因して発生した事故により、法人が負う法律上の損害賠償責任を補償する保険です。

加入団体が法人であることが要件とされており、掛金は法人の決算額によって異なります。

参加者個人の傷害補償や、参加者が負う賠償責任は対象に含まれないため、個人向けの保険との組み合わせが前提となります。

運営団体が任意団体か法人かによって選択できる制度が異なるため、法人格の有無を確認したうえで検討を進めることが考えられます。

SECTION 03補償されない主なケース

保険の設計にあたっては、補償される範囲と同じくらい、補償されない範囲の確認が重要となります。

加入後の問い合わせが集中しやすい論点でもあるため、保護者や指導者への説明資料にも反映しておくことが望まれます。

スポーツ安全保険で保険金が支払われない主なケース

傷害保険では、次のような場合が挙げられています。

  • むちうち症、腰痛などで医学的他覚所見のないもの
  • 野球肩、野球肘、テニス肘、疲労骨折など、急激・偶然・外来の要件を満たさないスポーツ特有の障害
  • 急性心不全、脳内出血などの突然死(突然死葬祭費用保険の対象)
  • 加入区分で補償ができない活動を実施している間に生じた傷害

賠償責任保険では、次のような場合が挙げられています。

  • 法律上の賠償責任が発生しない損害
  • 被保険者と同居する親族に対する賠償責任
  • 被保険者が所有・使用・管理する財物の損壊について、その財物につき正当な権利を有する者に対して負担する賠償責任
  • 被保険者が団体活動を行い、または指導することを職務とする場合の、その職務遂行に起因する損害
  • 被保険者が公務員として職務上遂行した業務に起因する損害

最後の2点は、報酬を受けて指導にあたる指導者や、兼職兼業の許可を得た教員に関わる論点です。

個別の適用関係は約款・特約書および重要事項説明書によることとされているため、加入前にスポーツ安全協会または引受保険会社への確認が必要と考えられます。

地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度で支払われない主なケース

故意、天災、戦争・内乱等、専門職業務の遂行、放射性物質、石綿、環境汚染、自動車(自動二輪車、原動機付自転車を含む)などが挙げられています。

例えば、集合場所へ向かう途中に自動車で事故を起こして賠償責任を負った場合は、賠償責任保険の対象外とされています。ただし、被保険者自身のケガについては傷害保険の対象となるとされています。

なお、争訟費用や協力費用の支出にあたっては、事前に制度引受保険会社の同意が必要な費用もあるとされています。

SECTION 04兼職兼業教員の補償範囲と責任の整理

教育委員会の許可(兼職兼業許可)を得て、教員が指導者として地域クラブ活動に参加するケースがあります。ここでは、教員自身のケガや指導中の事故に対する取扱いを整理します。

兼職兼業教員の指導も災害共済給付の対象外

教師が教育委員会に兼職兼業の許可を得て、地域クラブ活動時に指導者として地域クラブ活動に参加する生徒を指導する場合であっても、学校の管理下の活動とは認められず、給付の対象にはならないとされています。

兼職兼業の許可を得て指導にあたる場合であっても給付の対象とはならないとされており、地域クラブ活動中に発生した災害は、学校の管理下とは認められないものとされています。

指導中の賠償責任と国家賠償法の適用関係

指導中の事故について誰が賠償責任を負うかは、地域クラブ活動の運営主体によって異なるとされています。ガイドライン別冊資料をもとに整理された考え方は、次のとおりです。

運営主体団体の瑕疵に起因する事故指導者の瑕疵に起因する事故生徒の瑕疵に起因する事故
市区町村市区町村【国家賠償法1条】市区町村・指導者(故意または重過失の場合には市区町村から求償)【国家賠償法1条】生徒(保護者)【民間保険】
市区町村以外の団体団体【民間保険】指導者(団体に雇用されている場合は団体も使用者責任を負う)【民間保険】生徒(保護者)【民間保険】
運営主体ごとの賠償責任の整理

なお、活動場所(市区町村立中学校)の施設・設備の瑕疵に起因する事故については、市区町村が国家賠償法2条に基づく責任を負うものとして整理されています。

民間事業者や総合型地域スポーツクラブ等が運営主体となる場合は、民間保険による備えの重要性が相対的に高くなると考えられます。

兼職兼業教員に関する保険設計上の留意点

教員自身のケガや個人賠償については、スポーツ安全保険のC区分(スポーツ活動の指導者・64歳以下)等への加入が選択肢となります。

兼職兼業教員がどの範囲で補償対象となるかは、契約形態によって判断が分かれるため、加入前の確認が必要です。

また、地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度では、市区町村または運営団体と書面等で契約書を交わし、謝金等の報酬を受ける指導者が被保険者に含まれるとされています。

兼職兼業教員が報酬を受けて指導にあたる場合、この要件に該当するかを契約書の締結状況とあわせて確認することが考えられます。

市区町村等や運営団体においては、補償の適用関係を整理したうえで、教員および学校への周知を図ることが重要です。

SECTION 05【ケース別】事故発生時の請求先と確認手順

学校部活動と地域クラブ活動が並行する期間には、事故やケガが発生した際の請求先の判断に迷いが生じやすくなります。

日本スポーツ振興センターのQ&Aで示されている考え方を整理します。

Q1. 部活動と地域クラブ活動のどちらが原因か判断がつかない疾病(関節炎など)はどう対応する?

A. 主な原因がどちらにあるかを判断し、学校部活動が主な原因と判断される場合は、災害共済給付に請求することとされています。

関節炎などの慢性的な疾病は、原因の特定が難しい場合があります。

この場合、当該疾病の主な原因が学校部活動によるものか地域クラブ活動によるものかを判断したうえで、学校部活動が主な原因と判断される場合には、災害共済給付に請求することになるとされています。

なお、地域クラブ活動で加入している保険(スポーツ安全保険等)と重複して請求することがないよう、注意が求められています。

Q2. 部活動で負傷した部位と同じ部位を、地域クラブ活動中に再度負傷した場合は?

A. 地域クラブ活動で負傷した以降の治療分は、新たな災害として民間保険へ請求することとされています。

学校部活動で負傷した場合の治療については災害共済給付に請求することになりますが、当該部位の治療中に地域クラブ活動で負傷した場合の治療については、新たな災害となるため、以降の治療分は地域クラブ活動で加入している保険(スポーツ安全保険等)に請求することになるとされています。

Q3. 学校部活動で治療中に、地域クラブ活動で別の部位を負傷し、同一の医療機関を受診した場合の証明は?

A. 「医療等の状況」には、災害共済給付の対象となる部位の治療分のみを証明してもらうこととされています。

例えば、学校部活動で右腕を負傷して災害共済給付から医療費の給付を受けている間に、地域クラブ活動で左足を負傷し、同一の医療機関を受診しているケースが該当します。

この場合、地域クラブ活動中の災害は災害共済給付の給付対象外となるため、「医療等の状況」には、右腕の負傷の治療に係る傷病名および診療報酬請求点数のみを証明してもらうこととされています。

※独立行政法人日本スポーツ振興センター「災害共済給付における部活動の地域展開に関するQ&A」の記載に基づいています。

SECTION 06【保険料の目安】自治体・クラブ運営者が押さえたい費用設計

持続的な運営体制を構築するうえでは、保険料を含めた費用設計が必要となります。生徒・指導者1名あたりの掛金の目安を整理します。

1人あたりの掛金の目安

対象者加入する保険掛金の目安
生徒(1名あたり)スポーツ安全保険(A1区分)+地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度800円(傷害・個人賠償等/年間)+300円(団体の賠償/保険期間8か月)=合計1,100円程度
指導者(1名あたり)スポーツ安全保険(A2またはC区分)文化活動:800円/年、スポーツ活動(64歳以下):2,000円/年
1人あたりの掛金の目安

※スポーツ安全保険は令和8年度あらまし、地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度は2026年度制度案内に基づく金額です。両制度は保険期間の設定が異なるため、予算積算にあたっては各年度の最新資料でご確認ください。※このほか、地域クラブ活動事業者賠償責任補償制度では運営団体の入会金1,000円が必要とされています。

生徒1名あたり1,100円程度を見込むことで、個人の傷害・賠償と、団体としての賠償責任を組み合わせた設計が可能と考えられます。

ただし、いずれの保険にも免責事由が定められているため、実際の適用範囲は約款・重要事項説明書でご確認ください。

国の補助制度における保険料の取扱い

保険料は、国の補助制度においても補助対象経費として位置づけられています。令和8年度当初予算案の段階では、次の取扱いが示されています。

メニュー①(休日の地域クラブ活動の活動費等の支援)

補助対象経費に保険料が含まれています。また、補助基準額の算定において控除される「参加費等の収入」の考え方に、「参加した生徒数(実人数)×保険料」が含まれています。

補助割合は、都道府県・指定都市が実施する事業では国1/3、市区町村等が実施する事業では国1/3・都道府県1/3・市区町村等1/3とされています。

メニュー⑤(経済的困窮世帯の生徒への参加費等の支援)

生徒1人当たり年額24,800円(参加費:年額24,000円=月額2,000円×12か月+保険料:年額800円)を限度額とし、限度額の範囲内で支給した額の合計額の1/2以内の額を補助するとされています。

参加費を年額24,000円超で設定している場合は、最大で年額36,800円までの範囲内で限度額を設定できるとされています。

いずれも、対象となるのは都道府県・指定都市または市区町村等が認定した「認定地域クラブ活動」(自ら運営し認定したものとみなされる場合、および経過措置により認定を受けたものとみなされる場合を含む)とされています。

※上記は令和8年度当初予算案および令和7年度補正予算の補足資料に基づく内容です。同資料には、予算成立前の検討案であり、予算の成立状況等により変更する可能性がある旨が注記されています。

SECTION 07まとめ:安全・安心な地域展開に向けた保険設計

部活動の地域展開(地域移行)における保険設計は、生徒・指導者・運営団体それぞれのリスクに対応するための基盤となります。検討にあたっては、次の点が確認事項となります。

  • 1. 認定要件と加入要件の確認:市区町村等が定める認定制度において保険加入がどのように位置づけられているかを確認したうえで、加入単位、法人格の有無、認定の有無など、自団体が各制度の加入対象に該当するかを確認する。
  • 2. 二段構えの補償設計:個人向けの「スポーツ安全保険」と、団体向けの賠償責任保険を組み合わせて設計する。
  • 3. 免責事由の確認と関係者への周知:補償されないケース、特に指導を職務とする場合や公務員の職務遂行に関する免責と、そのただし書きの取扱いを約款・重要事項説明書で確認する。あわせて、兼職兼業の許可を得た教員の指導であっても災害共済給付の対象外とされている点を、教員および学校へ周知する。
  • 4. 費用設計:掛金の年度改定と各制度の保険期間の相違を織り込みつつ、国の補助制度における保険料の取扱いとあわせて予算を検討する。

補償体制を整えることが、関係者が安心して活動できる環境づくりにつながります。

SECTION 08参考資料URL

本記事の情報基準日:2026年8月7日

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